まず、100年以上も前の大正2年1月16日に伊豆神社が火事で焼けた話をしていただきました。雪祭りの後、火の不始末が原因で焼けたそうです。また、同じ年の11月に本町から学校の近くまで45分で80戸の家が焼けてしまったそうです。当時の家の造りと使っていた材料が今とは違っていて燃え広がりやすい状況にあったことも説明していただきました。
そして、昭和40年3月9日午前0時ごろに起きた新野の大火の話をしていただきました。原町にあったメリヤス工場から火が出て、火はまたたくまに燃え広がったそうです。ものすごい火と煙と、そしてそれを消そうとする消防団の皆さん、地域の皆さんが一生懸命夜中暗いところで、なおかつかなり寒い中で消火活動を行ってくれた光景が今でも忘れられないと話されました。
火事は人の命を簡単に奪ってしまうし、家も焼いてなくなってしまうが、他の人たちにも大変な迷惑をかけてしまう。ちょっとした油断で火は燃え移ってしまう。こんなことちょっとやっても大丈夫かなと思っていると、それが空気が乾いたこの時期は大変なことになってしまうことなど、話をしてくださいました。
本や資料などで、歴史については勉強はできますが、その時の情景や人々の気持ちなどは、なかなか伝わりません。今回の講演では、実体験の中から話をしていただいたので、そこがよく伝わってきました。今回は貴重なお話をありがとうございました。